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カルボキシル基

カルボキシル基はアミノ基と同様に官能基の一つで、炭素原子(C)、酸素原子(O)および水素原子(H)から成り、化学式では「-COOH」と表現され、アミノ基とは逆の電気的性質に与えます。

カルボキシル基の特徴は水溶液中で水素イオン(H+)を手放すことで電気的にマイナスを帯びた陰イオン(-COO-)となることが挙げられます。

このように水溶液中で水素イオンを手放す性質を酸性といいます。酸性pHとの間にも密接な関係がありますが、先の塩基性の場合とは異なります。
水溶液のpHが小さいときは周りに水素イオンが多く存在するため、カルボキシル基は水素イオンを手放しにくく、陰イオンになりにくくなります。

逆にpHが大きいときは水素イオンの存在が少ないため、カルボキシル基は水素イオンを手放しやすく、陰イオンになりやすくなります。

つまり、カルボキシル基を持つ科学物質はpHが大きいほど電気的性質がマイナスになりやすくなります。
このようなカルボキシル基のもつ酸性の性質が、pHの違いによる化学物質の溶解性や電気的結合性などに影響を与えることはアミノ基と同様です。

アミノ酸の中でもカルボキシル基を2個持つものは酸性アミノ酸といわれます。酸性アミノ酸はpHは等電点より大きいほどマイナスの電荷量を多く持もつ性質があります。

アミノ酸にはアミノ基とカルボキシル基を1個ずつ持つ中性アミノ酸といわれるものも存在します。
中性アミノ酸はpHが等電点より小さいほどプラスの電荷を帯びやすく、等電点より大きいほどマイナスの電荷を帯びやすくなります。

このようにアミノ酸は、アミノ基の塩基性と、カルボキシル基の酸性の両性質を併せ持ち、pHの違いによってそれぞれの官能基の特性により電気的性質が変化します。

また、アミノ酸は分子間でアミノ基とカルボキシル基がペプチド結合といわれる化学結合を形成します。アミノ酸がつながった物質がタンパク質ですが、ペプチド結合はアミノ酸がタンパク質を構成する上で重要な科学結合の一つです。

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