ブログ

アルカリ剤のまとめ

アルカリ剤は主に3つの分類ができますが「アミン類」には、他にイソプロパノールアミンや2-アミン-2メチル-1-プロパノール(AMP)などがあり、「中性塩」には、他に炭酸水素ナトリウムやリン酸水素アンモニウムなどがあります。

また、アルカリ度とは、パーマ剤第1剤や染毛剤に配合されているアルカリ剤を中和するのに必要な塩酸量(mL)のことで、この量が多いと配合されているアルカリ剤の量が多いということになります。

アルカリ剤によるpHとアルカリ度の関係についてでは、炭酸水素アンモニウムはpHの上昇に比べアルカリ度が急激に上昇します。
ただし、この「アルカリ度」の高いパーマ剤が強いウェーブ形成力のある薬剤ではない、と言うことに注意がが必要です。炭酸水素アンモニウムを主とした「高アルカリ度・低pH」のパーマ剤よりもアンモニアを主とした「低アルカリ度・高pH」のパーマ剤の方が強いウェーブが得られる場合もあります。

pHは高くなるほど毛髪の膨潤が大きくなり、薬剤の浸透性も高まることから、pHとウェーブの形成力は比較的相関しますが、アルカリ度はアルカリ剤の種類や、有効成分(還元剤など)の種類や量にも影響されますので、高アルカリ=強いウェーブ力の関係が必ずしも成り立たないのです。

パーマ剤第1剤におけるアルカリ剤の役割は、毛髪を膨潤させて、有効成分である還元剤の浸透性を高めるとともに、還元剤の働きを高めることにあります。

アルカリ剤にはいくつか種類があり、それぞれに特徴を持っていて、ウェーブ形成力、コンディションなどや、さらには毛髪ダメージにも大きく影響しますので、その特徴をよく知って、毛髪の状態や求めるウェーブによってパーマ剤をうまく使い分けることが大切になります。

*アルカリ剤によるパーマ剤の特徴

主として使用されるアルカリ剤
・アンモニア→アンモニア水

・アミン類→モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパ        ノールアミン、AMP など

・中性塩→炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム など

パーマの特徴

・アンモニア→揮発性のアルカリ剤であり、強い刺激臭がある。配合量の増加により、pHが急激に高くなるため、強いウェーブが得られる。揮発性なの為施術中のオーバータイムによる過剰反応の危険性が少ない。毛髪への残留が少ないため、残留アルカリによる毛髪ダメージが少ない。

・アミン類→汎用されるモノエタノールアミンは、配合量の増加により、pHが急激に高くなるため、強いウェーブが得られる。揮発性はなく、刺激臭が少ないが、毛髪への残留性が高いため、残留アルカリによる毛髪ダメージの可能性がある。

・中性塩→汎用される炭酸水素アンモニウムは、弱い刺激臭があるが、オーバータイムの心配が比較的少ない。配合量の増加によりアルカリ度が高くなるが、pH上昇が少ないためウェーブの形成力は弱い。湿度や、pHの影響を受けて分解しやすいため、保管に注意が必要。

New For Staff

For Staff Archive

For Staff Category

Search

PAGE TOP