ブログ

モノエタノールアミン

モノエタノールアミンは、無色~淡黄色の液体で、水に溶けてアルカリ性を示す有機化合物です。

パーマ剤や染毛剤のアルカリ剤として使用されるほか、二酸化炭素や硫化水素の吸収剤や、せっけんをつくる時のアルカリとしても使用されています。

また、パーマ剤の還元剤で使用されるチオグリコール酸モノエタノールアミンは、チオグリコール酸をモノエタノールアミンで中和させてつくられます。

モノエタノールアミンは、エタノール(アルコール性水酸基)を有するアミンです。
アミンとは、NH3(アンモニア)のH(水素)を、炭化水素(炭素と水素からなる有機化合物CnHn)を含む原子の集まりで置換した物質の総称のことです。

H(水素)1つを置換したものを1級アミン、H(水素)2つを置換したものを2級アミンと呼びます。
つまり、1つ(ギリシャ数字で1をモノと呼びます)のエタノールを有するアミンなので、モノエタノールアミンといいますが、1(モノ)を省略してエタノールアミンと呼ぶこともあります。

また、ジエタノールアミンは、2つ(ギリシャ数字で2はジと呼びます)のエタノールを有するアミン、トリエタノールアミンは、3つ(ギリシャ数字で3はトリと呼びます)のエタノールを有するアミンということです。ジエタノールアミンとトリエタノールアミンもアルカリ剤として使用されることもありますが、効果が得られやすいモノエタノールアミンが使用されることが最も多いようです。

モノエタノールアミンは少量の添加で、高いpHを得られることができ、不揮発性であることが特徴です。そのため、刺激臭の少ないパーマ剤や染毛剤をつくることが出来るのが最大のメリットになります。しかし、毛髪や皮膚への親和性が高く、残留アルカリになりやすいので、オーバータイムにより毛髪を傷めたり、パーマ剤第2剤の働きを阻害してウェーブのダレの要因になったり、手指に残って手荒れの原因にもなります。

このようなことを防止するために、中間水洗をきちんと行うことと、施術後も十分に洗い流すことが、きちんとしたウェーブの形成とウェーブの持ちを良くするために、そしてダメージ抑制のためにも重要になるのです。

New For Staff

For Staff Archive

For Staff Category

Search

PAGE TOP