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アルギニン

アンモニア、アミン類、中性塩類の主だったアルカリ剤を説明してきましたが、もうひとつ化粧品等のアルカリ剤としてよく使われているのが「アルギニン」です。

アルギニンは、天然に存在するアミノ酸の一種です。

リジンなどとともに塩基性アミノ酸の一つですが、タンパク質を構成するアミノ酸の中では最も塩基性が強い性質を持ちます。アミノ酸の基本骨格であるアミノ基(NH2-)とカルボキシル基(-COOH)以外の側鎖に塩基性の官能基を持つために、水溶液中で塩基性(アルカリ性)を示します。

アルカリ性の作用としては、アンモニアやアミン類のアルカリ剤の比べると弱く、反応が穏やかであるのが特徴です。また、アンモニアのような刺激臭もなく、皮膚への作用も穏やかなため、パーマ剤第1剤のアルカリ剤としてもよく使用されます。

このようにアルカリとしての作用が穏やかであるため、ウェーブの形成力は弱いですが、生体の構成アミノ酸の一つでもあり、毛髪との親和性が高いことから、コンディショニングタイプや、高級タイプのパーマ剤として使用されることが多いようです。

しかし、通常は重炭酸アンモニウムと同様、他のアルカリ剤と組み合わせて用いています。

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